第5回研究会開催 食の安心安全分科会・物販分科会が発足しました

 5月17日(火)に第5回研究会が開催されました。

~福島の『地域おこし』から『復興』へ~

 福の鳥プロジェクトでは、震災以前から「価値の創造」によって、福島の地域おこしを実現することを目指して活動しています。震災前は、「良い評判」を作ることで商品の「価値」を高めて地域の物産・商品を育てようと、それぞれの分科会で新しい商品やメニューの開発・販売などを計画してきました。しかし震災に伴う原発事故により、風評被害という「悪い評判」を払拭することが各参加企業にとって当面の大きな課題となっています。

 福の鳥では「和のプロデュース」を活動の基本としてプロジェクトを進めてきました。日本人が持つ「和」の文化を根底に、参加するメンバーが各々の得意なものを持ち寄り、自分にできないところは他のメンバーの力を得て、横のつながりを大事にしながら地域おこし(地域の復興)を成し遂げようとしています。

 今、参加企業のみなさんからは、「悪い評判」を無くし「良い評判」に転化させて福島の食や物産を広めたいという声が上がっています。今回の研究会では、商品の安全性を正しく伝える仕組を作り、その仕組とともに内外に広く商品を販売して福島の復興を実現させることを目指して、「食の安心安全分科会」と「物販分科会」の2つが発足しました。

 

~「食の安心安全分科会」発足~

『トレーサビリティシステムと民間による安全性検査認証システムの構築を目指して』

 福の鳥のメンバーはそれぞれ、ご自身の商品の安全性を証明することを求められています。特に食品は放射性物質が含まれな いことを証明しないと取引自体が成立しない場合もあるため、それぞれが対応に苦慮しています。「食の安心安全分科会」では放射性物質の検査を含めて、 福の鳥商品の安全性を消費者に正しく伝えるためのシステムの構築と運用に取り組んでいきます。今回の研究会の中では、まず放射性物質検査のために検査器具 を購入することが決定されました。

◆今回導入が決まった「シンチレーションサーベイメータ」。高い精度で線量を測定することができる測定機器です。

◆同様の機器が複数のメーカーで製造されていますが、写真の機器は、国の定める検査基準をクリアできる性能を持つ唯一の製品で、信頼性の高い検査結果を得ることができます。

 現在は特定の検査機関に検査を依頼しないと詳しい検査結果が得られず、その検査費用も1検体あ たり5~6万円がかかります。福の鳥では国の定める検査基準をクリアできる検査システムを独自に作り上げ、その費用を参加企業がそれぞれ分け合うことで、 低コストで検査が可能な方法の確立を目指します。またこのシステムが公的な認証を代行するものとして認められるように、行政にも働きかけていきます。

◆現在実験中の安心安全確認システム

◆QRコードを読み取ると牛乳味噌鍋の材料に使用した牛乳・味噌・川俣シャモ肉の検査結果を説明するページにアクセスします

 

~「物販分科会」発足~

『正しい情報とともに福島の良い商品を発信しよう』

 福の鳥では震災以前にも花見山分科会を立ち上げて、福の鳥の商品を実際の店頭やWebを通じて広く販売していくことを計画してきました。今後は風評被害をはねのけて福島の良い商品を広く全国に発信していくために物販分科会 を新たに立ち上げて、福の鳥として福島県内外の物販イベントに積極的に参加しながら、Webでの物販も展開していきます。

 福島の商品を応援してくださる消費者は全国にたくさんいらっしゃいます。そのような支援の声をいただきながら物販の機会を広げていくとともに、福島の商品を敬遠する消費者には安全性を正しく伝えながら、福の鳥商品を全国に発信していくために活動していきます。

◆左:(有)佐久商店・佐藤さん 右:プリントオフィス福島・梅宮さん(写真中央)

◆お二人が物販分科会発足の推進の原動力となってくれました

 

~第5回研究会の様子~

 本来は3月16日に予定していた第5回研究会ですが震災により延期していたため、今回は2月17日以来3ヶ月ぶりの開催でした。研究会には12社が参加し、岡昇さんと中国料理上海さんは初めて研究会に参加されました。

  

◆左:研究会の様子 中:初参加の(株)岡昇・岡崎さん 右:認定証を受け取る初参加の中国料理上海・張さん(左)

 震災後、福の鳥プロジェクトでは参加企業それぞれが、福島の復興のために何ができるかを考え行動してきました。今回の研究会では、まず震災後にどのような活動が行われてきたかを、それぞれ中心的に関わったみなさんより報告をしていただきました。

3月16日 「福島・福の鳥震災支援Web掲示板(市内版)(市外版)」立ち上げ

4月4日 「がんばっぺ!福島」Webサイト立ち上げ

4月8日~10日 「がんばってっつぉい、福島!市場」開催

4月9日 あづま総合運動公園でのボランティア

4月23日 「いらっしゃい、川俣町。」

4月29日・30日 「ちょうふ 絆 ぬくもり」参加

5月5日 「にこにこ祭り」開催

 中でも「にこにこ祭り」については、福の鳥プロジェクトの主催としては初の大掛かりなイベントだったため、当日撮影した写真や動画を交えて、多くの時間を割いて各ブース担当から報告しました。

 にこにこ祭りでは、世界焼き鳥党による世界の焼き鳥新メニュー認定式も行われましたが、当日中国料理上海の店主・張さんが参加できなかったため、研究会の場で改めて認定証の授与式が行われました。

 5月5日には牛乳味噌鍋がお披露目を兼ねて振舞われましたが、そのバリエーションとして、牛乳味噌アイスと牛乳味噌とモロキュウの試食もあり、参加者のみなさんからは牛乳と味噌の組み合わせが良いと好評でした。

◆やはり牛乳と味噌は相性が良く、アイスもモロキュウも好評でした

 

 

 

 

過去の講演内容はこちら>>保護中:横山哲氏の講演 保護中:確実に失敗する方法と成功する方法 保護中:研究会と分科会の違い

 

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