福島の「元気」を伝えよう! 仙台・第1回とうほく元気祭りに出店しました
~元気な福島を発信しよう~
福の鳥プロジェクトでは、物販分科会が中心となり、5月28日(土)・29日(日)宮城県仙台市・勾当台公園で開催された「第1回とうほく元気祭り」に出店しました。
風評被害に負けない元気な福島を伝えるために、安心で安全な福島のおいしい物産品や焼き鳥などを販売してきました。
物販分科会の佐久商店さんの「福の鳥の活動をどんどん外に広げていこう」という提案をきっかけに、同じく物販分科会のプリントオフィス福島さん、焼き鳥分科会のだいじょうぶさんも手を上げて、そこに第一印刷の商品も加えて参加が決まりました。
福の鳥メンバーによる仙台での物産販売は、4月に本町家具の街で開催した「がんばってっつぉい、福島!いちば」に次いで2度目です。
~台風接近・あいにくの雨模様~
台風の影響でぐずついた天気が続き、特に2日目は終日雨が降るあいにくの空模様。
そんな天気にも関わらず、約1,000人の方が会場に訪れ、ステージのイベントを楽しんだり、気に入った物産品を手にとって購入してくれました。
~風評被害には負けないぞ!~
この言葉は、佐久商店さんがメッセージボードに書いたもので、私たち福の鳥プロジェクトのメンバー全員が共有する気持ちです。
福の鳥プロジェクトでは風評被害をなくすために、商品の安全性認証システムの構築に取り組んでいます。仙台でも実験中の「福の鳥安心安全確認システム」をみなさんに紹介しました。
先日食の安心安全分科会を立ち上げて、実験をしながらシステムの運用準備を急ピッチで進めています。9月からの運用開始を目標に、6月1日には測定の実地研修を行い、その後も順次検査機のレンタルと福の鳥プロジェクトの参加企業による勉強会を予定しています。
また行政と連携し民間による検査システムとして認証を得ることができるよう、関係各所と情報交換をしながら、可能性を話しあっている最中です。
私たちはこのシステムを完成させて、福島の数多くの農業・食品製造加工・物産販売・飲食店のみなさんが、ご自身の安全な商品を胸を張って販売できるようにしていきます。
~福島名物はいかが? 定番の郷土料理と新メニュー~
福島の定番・佐久商店さんのいかにんじんは仙台でも多くの方に馴染みの郷土料理です。仙台は福島出身の方も多く「昔よく食べたんだよ」と懐かしむ方や、仙台のテレビ番組で紹介されたことも何度かあるため「いかにんじん知ってるよ。これ美味しいんだよね!」とお買い求めになる方が多くいらっしゃいました。
佐久商店さんは「いかにんじんを炊き込みご飯にすると美味しいんですよ」など、レシピも紹介しながら元気に販売していました。
プリントオフィス福島さんはかき氷を販売。定番のいちごシロップやメロンシロップなどに加えて、牛乳味噌シロップを販売しました。福島発の新メニュー・牛乳味噌は仙台のみなさんにとっても、新しい味との出会いのようです。「福島の新しい味ですよ」とシロップの試食をおすすめすると、多くの方が「牛乳と味噌って意外と合うんだね!おいしいよ!」となかなかの高評価でした。
プリントオフィス福島さんは元気な半袖姿。雨で来場者が少ない中でも、子どもたちに負けないくらいに声を出しながら一生懸命販売していました。
「お天道様には逆らえないからしょうがないですよね。とにかく元気を出しましょう!」とても前向きに、天気に引きずられて沈みがちな私たちのブースの雰囲気を、明るく盛り立ててくれました。
あいにくの天気も子どもたちには関係ありません。親御さんの静止を振り切ってかき氷の前に釘付け。雨に濡れながらおいしそうにかき氷を食べ、水たまりの中を跳ね回る仙台の子どもたちの元気な姿を見ると、福島の子どもたちが何の心配もなく、外で遊ぶことができる日が来ることを改めて願わずにはいられませんでした。
今回はだいじょうぶさんの定番メニューから、つくねとももを販売しました。雨のためになかなか人出が伸びませんでしたが、焼き鳥を焼く香ばしさに引き寄せられてしまうのは、福島人も宮城人も変わりません。煙に吸い寄せられるように焼き鳥を買い求めていきました。
また福島の焼き鳥ファンを仙台にも増やしていこうと、世界焼き鳥党の紹介カードを「QRコードにアクセスしてくださいね」と呼びかけながら配布しました。
だいじょうぶさんは、ご自身の店名を前面に押し出すことはせずに、世界焼き鳥党のPRに専念していました。
「福島の焼き鳥屋さんみんなが繁盛するのが一番」だいじょうぶさんは常々そうおっしゃいます。
~福島の「いいとこ・いいもん」あります~
来場者の中には「福島っていいところいっぱいあるよね~。私何回も行ったことあるの」という方も。その方は花見山もご存知でしたが残念ながらまだ行ったことがないようで、花見山ポストカードをご覧になると「こんなにキレイになるんだ!」と感心しながらお買い求めになっていました。
なかよしこけしたちが東北の復興を願って勢揃いしたプチメモなども「かわいいね~」と女性や子どもたちに好評でした。
伊達市梁川町・草野農園さんの採れたてのかぶもみなさんに人気でした。草野農園さんからアドバイスをいただき、かぶの鮮度の良さを味わってもらうため、生のかぶをわさび醤油で試食していただきながら販売しました。
草野農園さんのかぶは、シャキシャキした歯ごたえと、程よい甘みがあって、生でもとても美味しく食べられます。
そんな草野農園さんも風評被害に苦しんでいます。これだけ美味しい野菜が、本当に正しいのか良く分からない基準に振り回されて、売れなくなっているのが今の福島の現実で、特に農家のみなさんに重くのしかかっています。
物販分科会では、そういった会員以外のみなさんの商品も預かって、福島の本当に良いものを積極的に販売していきます。
~復興のために行動する思い・復興を支援する思い~
今回のイベントには以前「がんばってっつぉい、福島!いちば」でお世話になった合同会社Y.M.Oさんのお誘いで参加しました。東北各地の物産が盛り上がるためにお手伝いをしたいという熱い思いを持った人です。またイベント運営に協力した株式会社日本レクリエーションサービス東北支店のみなさんも復興を願う気持ちで、テントや備品などを無償で提供されました。
今回の出店者の中には、女川や多賀城や名取など、津波の激甚被害を受けた地域の方々が多くいらっしゃいました。何かしら行動して少しでも前に進みたいと思いながら、悪天候の中一生懸命に自分たちの商品を販売していました。津波と風評の違いはあっても、復興を目指す気持ちは同じです。みなさんの姿を見てとにかく元気を出していこうという気持ちがいっそう強くなりました。
会場の中では高校生たちも頑張っていました。被災地の人々を励ますメッセージとその応援に応える被災地の人々からの返信メッセージを写真で繋ごうというプロジェクトに取り組んでいました。埼玉栄高校写真部と宮城・柴田農林高校写真部の共同主催で、写真甲子園実行委員会などが協力する復興支援プロジェクトです。
日曜日のしかも雨の中、高校生ならば本当は家でゆっくりしていたい、友達とどこかに遊びに行きたいと思うのではないでしょうか。それでも高校生たちは仙台市民のみなさんや私たち出店
者から一人一人丁寧にメッセージをお願いして歩き回っていました。
今福の鳥プロジェクトでは、福島の子どもたちの絵を繋げて世界一長い絵を作ろうという活動を行っています。高校生が休日返上で頑張っているのだから、私たちも負けてはいられません。「繋ぐ」という同じテーマを持った活動がお互いに盛り上がるように、学校訪問やWebでの呼びかけを行いながら、私たちもこれからどんどん絵を集めていきます。
~会場を盛り上げよう! ステージイベントも続々~
メインステージでは宮城や福島を中心に活動するバンドや歌手の方々、地元の小学生のコーラス、すずめ踊りや地元仙台のアイドルユニットなどが歌や踊りを披露し、会場を盛り上げていました。雨が降りしきる中、決して観客も多くはないステージでしたが、プロの方もそうではない方もそれぞれ自分のベストをつくして、東北から元気を発信しようという思いが伝わってきました。
子どもも大人も、プロもアマチュアも、宮城人も福島人も、みんなで頑張っていこう。そんな思いが感じられるステージでした。
運営のみなさんは今年の秋口に第2回の開催を目指していらっしゃいます。イベント終了後、「ぜひ第2回も参加してくださいね」と誘っていただきました。
売上は決して大きくありませんでしたが、今回参加したことで、また一つの縁ができ、活動の幅が広がりました。