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原子力


原子


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原子核


陽子


中性子


電子


原子番号


核種


暫定規制値


新基準値


検出限界値・測定下限値


質量数


同位体


核反応


原子核分裂


原子核崩壊


原子核融合


臨界


原子炉


放射線


自然放射線


人工放射線


環境放射線


宇宙線


X(エックス)線


α線(アルファ線)


β線(ベータ線)


γ線(ガンマ線)


中性子線


放射性物質


放射能


グレイ


シーベルト


シーベルト・パー・アワー


ミリシーベルト


マイクロシーベルト


ベクレル


放射線防護の基準


半減期


被曝


被爆


内部被爆


外部被曝


医療被曝


自然被曝


線量限度/被曝限度


サーベイメーター


ガイガーカウンター


スピーディ(SPEEDI)


メルトダウン


ホットスポット


IAEA


ICRP


原子力委員会


原子力安全・保安院


原子力安全委員会


日本原子力研究開発機構


原子力安全基盤機構


セシウム137


ヨウ素131


ストロンチウム90


ウラン235


プルトニウム


トリウム


プルサーマル




あ行

宇宙線
宇宙線は、宇宙空間を飛び交う高エネルギーの放射線のこと。地球にも常時飛来している。


X(エックス)線
放射線の一種。原子の外側のエネルギーの高い軌道にいた電子が、エネルギーの低い軌道に落ちる際に発生する電磁波。
医療や、空港の手荷物検査などのレントゲン撮影等に利用される。
X(エックス)線を目的の物質に照射し、透過したエックス線を写真フィルム等に焼付ける等の方法で、内部の様子を知ることができる。


α線(アルファ線)
ヘリウムの原子核(陽子2個、中性子2個でできている)による粒子線。ラジウム、プルトニウム、ウラニウム、ラドンなどの特定の放射性原子の自然崩壊によって発生する。
α線は、紙1枚でも容易に止めることができため、α線による健康への影響が現れるのは、α線を放出する物質を体内に摂取した体内被曝のみ。


医療被曝
X線撮影や癌治療など、医療、治療における被曝。法律で規制される被曝限度には、自然被曝と医療被曝は含まない。


IAEA
国際原子力機関( International Atomic Energy Agency)は原子力の平和利用を促進し、軍事転用されないための保障措置の実施をする国際機関。


ICRP
国際放射線防護委員会(International Commission on Radiological Protection)は、民間の国際学術組織で、専門家の立場から、放射線防護に関する勧告を行う。ICRPの勧告は、日本を含む世界各国の放射線障害防止に関する法令の基礎とされる。


ウラン235
ウランは原子番号92の元素。元素記号はU。ウラン235はウランの放射性同位体の一種。


か行

原子力
原子核が、核反応によって二つに分裂する際に、放射線と熱を放出する。原子力は、原子核分裂を人為的に起こし、その際に放出する熱を、エネルギーとして利用すること。また、この熱(エネルギー)そのものを原子力という。

原子力を利用すると必然的に、放射線と放射性物質、放射性廃棄物が発生する。

原子
物質をどんどん分解していき、これ以上分解できないという最少の微粒子を原子という。例えば、水を分解すると、水素原子と酸素原子になる。
原子は、原子核と電子からできている。原子核は陽子と中性子からできている。原子の性質は、原子核に何個の陽子があるかによって異なる。

現在、性質の異なる原子が118種類あることが知られている。

元素
元素は、性質の異なる118種類原子の、それぞれに付けられた名称。「水素」「酸素」「ストロンチウム」「ヨウ素」「セシウム」「ウラン」「プルトニウム」等々。


原子核
原子核は、原子の中心にある塊で、陽子と中性子でできている。単に核(かく)ともいう。原子核に何個の陽子があるかによって、原子の性質が異なる。


核種
原子核の種類。原子核が持つ陽子と中性子の合計個数(質量数)が異なれば、同じ元素でも、核種(種類)が異なる。
元素が同一なら陽子の数は同じであり、核種が異なるのは中性子の数が異なることによる。
ヨウ素131、セシウム137、ストロンチウム60等のように元素名の後に付く数字が質量数。


原子番号
それぞれの元素の、原子核に何個の陽子があるかを表わす番号。原子核に何個の陽子があるかによって、原子の性質が異なる。


原子核分裂
不安定な原子核が分裂してより軽い核種を二つ以上になる反応のこと。核分裂ともいう。
不安定な原子核とは、質量数の大きい核種に多く、陽子か中性子のどちらかが過剰な核種。安定な核種は、一般的に軽く、陽子と中性子の比はおおよそ1対1。


原子核崩壊
不安定な原子核が、陽子または中性子を放出して、より安定した別の核種に変化すること。その際、放射線を出す。崩壊は外からの働きかけがなくても自然に発生する。放射性崩壊ともいう。崩壊する性質を持つ原子核を放射性同位元素という。


原子核融合
軽い核種同士が融合して、より重い核種になる反応。核融合ともいう。原子核同士がある程度接近すると、核同士が引き合う力が、反発する力を超え、二つの原子が融合する。
融合の仕方によっては、その結果放出されるエネルギー量が多いことから、水素爆弾などの大量破壊兵器に用いられる。水素爆弾は、水素及びその放射性同位体の核融合反応を利用したもの。


核反応
原子核と中性子、あるいは原子核と他の原子核、原子核と電子等とが、衝突することで起こる反応。原子核分裂反応と原子核融合反応がある。


原子炉
核反応を、継続的に持続させるための装置。


環境放射線
生活環境に中にある放射線。自然放射線と人工放射線と合わせて、環境放射線と呼ぶ。


γ線(ガンマ線)
高エネルギー状態の原子核から放出される電磁波。


グレイ
放射線のエネルギーがどれだけ物質に吸収されたか(吸収線量)を表わす単位。物質1kgあたり1ジュール(J)のエネルギー吸収があるとき1Gyという。


外部被曝
放射線源が体の外にあって、外部から放射線を受ける場合。(体外被曝)


ガイガーカウンター
「ガイガーミュラー(GM)管」と呼ばれる部品を使った放射線測定機器。「GM管」は円筒形の容器の中に不活性ガスを封入したもので、放射線が容器内を通ったときに発生するパルスを数える原理。価格が比較的安い。
弱い放射線は取りこぼす場合があり、一定の以上の強い放射線は、正確に検出できない場合があるが、「放射線があるかどうか」を簡便に測る用途には適している。また、放射線が人体に及ぼす影響を知るうえで意味がある「エネルギーの強弱」は計測できない。


原子力委員会
原子力委員会は、原子力基本法に基づき、国の原子力政策を計画的に行うことを目的として総理府の附属機関(のち審議会等)として設置された行政機関のひとつ。


原子力安全・保安院
原子力安全・保安院は、原子力その他のエネルギーに係る安全及び産業保安の確保を図るための機関。資源エネルギー庁の特別の機関。


原子力安全委員会
原子力安全委員会は、原子力の安全確保の充実強化を図るため、1978年(昭和53年)に原子力基本法の一部を改正し、原子力委員会から分離し、発足した。
職務は、原子力の研究、開発および利用に関する事項のうち、安全の確保に関する事項について企画し、審議し、および決定すること。


原子力安全基盤機構
独立行政法人原子力安全基盤機構は、経済産業省所管の独立行政法人。原子力施設及び原子炉施設に関する検査等を行うとともに、原子力施設及び原子炉施設の設計に関する安全性の解析及び評価等を行うことにより、エネルギーとしての利用に関する原子力の安全の確保のための基盤の整備を図ることを目的としている。2003年10月1日設立。


検出限界値・測定下限値
食品の場合、基準値の1/4(25Bq/kg)を「測定下限値」として、その値までを測定の目安としています。測定器によっては「検出限界値」といって、その測定器で検出できる限界の値が表記されます。その値は測定器の種類や周辺の空間線量などで変化します。測定結果の「検出せず」とは、これらの値未満の結果であるという意味です。


さ行

暫定規制値
食品衛生法に基づく放射性物質に関する現行の暫定規制値については、原子力安全 委員会が、原子力発電所事故等を想定した「原子力施設等の防災対策について」の 中で示している「飲食物摂取制限に関する指標」に沿って設定されている。
※くわしくは
「放射能の基礎知識」へ


新基準値
現在の暫定規制値に適合している食品は、健康への影響はないと一般的に評価され、安全は確保されているが、より一層、食品の安全と安心を確保する観点から、現在の暫定規制値で許容している年間線量5ミリシーベルトから年間1ミリシーベルトに基づく基準値に引き下げる。
※くわしくは「放射能の基礎知識」へ


質量数
質量数は、原子核が持つ陽子と中性子の合計個数。質量数の少ない核種は、軽い核種といい、一般的に安定した核種。質量数の大きい核種は「重い核種」といい、不安定な核種に多い。


自然放射線
自然放射線は、人間の活動が無くても自然界にもともと存在している放射線の総称。大気中には、放射性物質であるラドンが含まれていて、呼吸を通してつねに体内に入っている。大地や岩石、食物にも微量の放射性物質が含まれている。また、宇宙からも放射線が降り注いでいる。
人が年間に受ける自然放射線量は、世界平均では2.4mSv。地域によって差はあり、日本の平均は1.4 mSv。


人工放射線
人工放射線は、核実験や原子力発電などの人間の活動によって生じた放射線。


シーベルト
放射線の人体への影響はどの程度か(線量当量)を表わす単位。(Sv)生体(人体)が受けた放射線の影響は、受けた放射線の種類と対象組織によって異なるため、吸収線量値(グレイ)に、放射線の種類ないし対象組織ごとに定められた修正係数を乗じて線量当量(シーベルト)を算出する。


シーベルト・パー・アワー
シーベルト・パー・アワー (Sv/h) は、1時間あたりの生体への被曝の大きさを表わす単位。毎時シーベルト、シーベルト毎時ともいう。シーベルトが被曝の総量を表すのに対し、毎時シーベルトは、被曝の強さを表す。1毎時シーベルトは、1時間で1シーベルトの被曝量を受けることに相当する強さ。


自然被曝
天然に存在する微量の放射線源(自然放射線)からの被曝。法律で規制される被曝限度には、自然被曝と医療被曝は含まない。


線量限度/被曝限度
個人が受ける放射線被曝(ひばく)量をできるだけ抑えるために設定された線量値。ただし、自然界からの放射線(平均で年間2.4mSv)と医療目的の被曝は含まない。(2.4 mSvは世界平均。日本平均は1.4 mSv)


サーベイメーター
「放射線を測定する機器」一般を指す名称


スピーディ(SPEEDI)
緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム。原子力発電所等から大量の放射性物質が放出したり、そのおそれがある場合(緊急事態)に、放射性物質の大気中の濃度および被爆線量等、環境への影響を迅速に予測するシステム。放出源、気象条件、地形データ等の情報を基に算出する。
SPEEDI
System(システム) for Prediction(予測) of Environmental(環境) Emergency(緊急時) Dose Information(情報)


セシウム137
セシウムは原子番号55の元素。元素記号は Cs。セシウム137はセシウムの放射性同位体の一種。質量数(陽子と中性子の合計個数)が137。ウラン235などの核分裂によって生成する。


ストロンチウム90
ストロンチウムは原子番号38の元素。元素記号はSr。ストロンチウム90はストロンチウムの放射性同位体の一種。ウランやプルトニウムなどの核分裂によって生成する。


測定下限値・検出限界値
食品の場合、基準値の1/4(25Bq/kg)を「測定下限値」として、その値までを測定の目安としています。測定器によっては「検出限界値」といって、その測定器で検出できる限界の値が表記されます。その値は測定器の種類や周辺の空間線量などで変化します。測定結果の「検出せず」とは、これらの値未満の結果であるという意味です。


た行

同位体
同じ元素で、核種(種類)が異なるもの同士を、同位体または同位元素という。


中性子
原子核を作っている要素のひとつ。電荷を持たない。


電子
原子を作っている要素のひとつ。負(マイナス)の電荷を持つ。


中性子線
核分裂の際などに放出される。


トリウム
トリウムは原子番号90の元素。元素記号はTh。


な行

内部被爆
飲み込んだり吸い込んだりして、体内に取り込んだ放射性物質によって放射線を受ける場合。


日本原子力研究開発機構
独立行政法人日本原子力研究開発機構は、文科省、経産省所管の独立行政法人。原子力に関する研究と技術開発を行う。日本原子力研究所 (原研) と核燃料サイクル開発機構(旧動力炉・核燃料開発事業団)を統合再編して、2005年10月に設立された。


は行

放射線
原子核が、分裂あるいは崩壊する際に出すエネルギーの流れ。「X(エックス)線」、「α(アルファ)線」、「β(ベータ)線」、「γ(ガンマ)線」、「中性子線」等がある。
放射線を浴びると、人体に悪影響をおよぼす可能性がある。放射線が、細胞のDNA(デオキシリボ核酸)など、重要な生体分子を傷つけることがあるため。また、間接的な影響として、放射線が水分子を分解し、活性酸素」を生じさせ、この活性酸素が生体分子を傷つける。
一方で、レントゲン撮影や、がんの放射線治療、植物の品種改良、医療器具の滅菌、半導体の製造、煙感知器などに利用されている。


放射性物質
放射線を出す能力を持つ物質。放射性物質は、その原子核が崩壊して別の核種に変わっていく際に、放射線を放出する。


放射能
放射線を放出する能力。放射性物質は、その原子核が崩壊して別の核種に変わっていく際に、放射線を放出する。別の核種に変わり、これ以上崩壊しないという安定した物質になれば、放射線を出すことはなくなる。


β線(ベータ線)
原子核中の中性子が陽子に変化する際、または陽子が中性子に年かする際に発生する。陽子や中性子の質量の約1/2000の質量を持つ高速度の電子から成る粒子線。トリチウム(水素の同位体)、炭素14、燐32、ストロンチウム90などの特定の放射性物質の自然崩壊によって発生する。β線は、そのエネルギー(速度)に応じて水中での透過距離は異なる。トリチウムの場合は1 mm未満、燐32では約1 cm。主な健康影響が生じるのは体内に取り込まれた場合。


ベクレル
放射性物質が持つ放射能(の強さ)を表わす単位。どのくらい放射能を持っているかを、1秒間に崩壊する原子核の数で表わす。1秒間に1個の原子核が崩壊すると1ベクレル(Bq )。


放射線防護の基準
「ICRP(国際放射線防護委員会)」の2007年版の勧告では、事故などによる一般公衆の被曝量(自然放射線と医療行為による被曝は含めない)は、年間1mSvを超えてはいけないことになっている。(放射線をあつかう作業者は20mSv)
ただし、1mSvは放射線防護のための目安であって、「これをこえた被曝は即危険」という値ではない。


半減期
放射性物質は、その原子核が崩壊して放射線を放出し、別の核種に変わっていく。その際、元の核種の半数が崩壊し、元の核種の数が半分になるのに要する期間を半減期という。


被曝
放射線等にさらされること。「曝」の字が常用漢字に入っていないため、「被曝」と書くことがある。


被爆
爆撃を受けること。また、核兵器による被害を受けること。


ホットスポット
放射線防護学、放射線学では、原子力事故や核実験などにおいて、点状に生じる放射性物質汚染の激しい地域。放射線の強度が強くなっている地点・地域。
一般的には、局地的に何らかの値が高かったり、局地的に何らかの活動が活発であったりする地点、場所、地域を指さす。(hotspot)


プルトニウム
プルトニウムは原子番号94の元素。元素記号はPu。


プルサーマル
プルトニウムで燃料を作り、従来の熱中性子炉で燃料の一部として使うこと。プルトニウムのプルとサーマルニュートロン・リアクター(熱中性子炉)のサーマルを繋げた和製英語。


ま行

ミリシーベルト
シーベルトの1000分の1。1ミリシーベルトは0.001シーベルト(mSv)


マイクロシーベルト
1シーベルトの100万分の1。1ミリシーベルトの1000分の1。1マイクロシーベルトは0.001シーベルト(μSv)


メルトダウン
炉心溶融(ろしんようゆう)ともいう。原子炉の中の核燃料体が過熱し、多くの燃料集合体が、融解(融けだす)こと。原子炉の冷却機能が失われることによって起こる。


や行

陽子
原子核を作っている要素のひとつ。正(プラス)の電荷を持つ。原子核に何個の陽子があるかによって、原子の性質が異なる。


ヨウ素131
ヨウ素は原子番号53の元素。元素記号はI。ヨウ素131はヨウ素の放射性同位体の一種。質量数(陽子と中性子の合計個数)が131。
主要なウランやプルトニウム、また、間接的にトリウムのそれぞれの核分裂によって生成する。


ら行

臨界
原子核分裂の連鎖反応が、原子炉で、一定の割合で継続している状態のこと。運転中の原子力発電所の原子炉は、臨界の状態である。


わ行



 

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