「福の鳥」は、福島の「地域興し」のプロジェクトです。
地域の企業が中心となっていますが、生産農家や弁護士、教育者、アーティストなど社会的な活動をしている個人も参加しています。
このプロジェクトは、参加者が協力して「第4次産業」を推進することで「価値の創造」を目指しています。
それを実現するために「福の鳥」では地域の文化に合わせた「和のプロデュース」と言う方法を取り入れています。
そのために、参加企業や個人は「地域興し」のために「何をするか」で常に変化しています。
「福の鳥プロジェクト」では「何をするか」で「分科会」を設置し、それに賛同した者が「分科会」に参加します。
その「分科会」への参加も、できる人ができる時に参加するので、常に変化しているのです。
通常の進め方と違うと言うことが、お分かりいただけたでしょうか。
「和のプロデュース」は、日本の文化に根ざした方法です。
欧米のグローバル・スタンダードと言われる「洋のプロデュース」とは、全く異なった方法で推進されます。
まず「曖昧さ」を認めます。
「洋のプロデュース」では「曖昧さ」を排除し、細かいところまで明確にしてからスタートします。
詳細なマニュアルや規約を作成し、参加する人たちはそれに従って生産に従事します。
意志決定は上から下への流れであって、現場の意見は反映されません。
「和のプロデュース」では、「目的」だけ明確にして「曖昧さ」を残したままスタートします。
参加する人たちは、戸惑いながら試行錯誤してお互いの役割を認識して行きます。
「自分のできること」と「他人のできること」を「失敗」しながら学ぶことで、参加した人たちの中で「目的」を達成する方法を見つけて行くのです。
意志決定は縦ではなく、横の関係で決まって行きます。
「洋のプロデュース」は、条件が整えば短期間で効率的な成果が期待できます。
「和のプロデュース」は、時間はかかりますが、どのような条件でもその組織に合った方法で成果を上げることができます。
「和のプロデュース」は「和」の文化がなければ成立しません。
東日本大震災で、世界中の人たちが被災者の秩序だった行動に驚嘆しました。
どの国でも、秩序を維持する行政や組織が機能しなくなれば暴動や略奪が起きることが常識とされていたからです。
「和」の文化では、上下の組織が無くても集団の秩序は維持することができることを証明しました。
「福の鳥」がどのように育って行くか。
それは時代によって大きく変化して行くと思います。
福の鳥が卵から孵るまで、そして「研究会」や「分科会」で育って行く様子は「福の鳥通信」で、少しずつ紹介して行きます。
小さな鳥が集まり、鳳凰となって羽ばたくことができるかは、まだ分かりません。
時代の環境に合わせて成長する姿を、末永く見守っていただけましたら幸いです。
福の鳥プロジェクト一同