第14回 福の鳥プロジェクト研究会 開催

3月22日(木)第14回福の鳥プロジェクト研究会を開催しました。

福の鳥研究会の様子

今回福の鳥メンバーからの紹介等で新たな企業3社を含む、24社が参加しました。
今回は4月から食品に含まれる放射能の基準値が厳格化されるにあたって、測定器メーカーによる説明会や、今年も5月5日に開催することになったにこにこ祭りの進捗などを交えた各分科会の活動報告を行いました。

 

各分科会からの報告

焼き鳥分科会

<焼き鳥分科会>
昨年のにこにこ祭りの発起人となった焼き鳥分科会からは、震災直後、子供たちに笑顔になってもらえるように、とにかく自分たちにできることは何かないかという一心で行い、結果大盛況だった昨年の様子についての話がありました。
そして、子供たちのいい思い出になってもらえる恒例のお祭りになるよう10年20年とみんなで協力してやっていきたいと今年の開催に向けての意気込みが話されました。

 
牛乳味噌分科会

<牛乳味噌分科会>
牛乳味噌分科会から今回の「にこにこ祭り」では牛乳味噌鍋以外に続々と増えている「牛乳味噌家族」商品も会場で紹介し福島の新しい味を多くの方々に知っていただきたい、との発表がありました。
また、前回も紹介した牛乳味噌鍋の素のレシピ投稿掲示板の呼びかけを行いました。

 
物販分科会物販分科会

<物販分科会>
今年の「にこにこ祭り」は物販出店企業がすでに10社ほど決まり、子どもたちに楽しんでもらえるような企画も皆で検討しているという報告がありました。
そのほかにグルメ&ダイニングスタイルショーをきっかけにして福の鳥商品を扱いたいと声をかけてくださっている県外の企業に向けた準備の進捗を報告しました。
また、インターネット販売「福の鳥商店街」に寄せられたお客様からのうれしい応援メッセージを紹介しました。

 
キャラクターブランド分科会

<キャラクター・ブランド分科会>
キャラクター・ブランド分科会からは具体的な商品開発を進める中で気づいた点や今後の取り組みについて発表しました。

 

「価値の協働創造~異なった文化の調和~」

横山氏

今回の横山氏の講演は、違う価値観をもつ人間が集まり、それを認め合うことで調和し、作られる価値について講義していただきました。これは日本特有の文化の中に息づくもので、皆で価値を分かち合うということが価値の創造につながるという話を福の鳥で行なってきたことを例に説明していただきました。
また、異文化が出会った時に生まれる新しい文化の誕生について、今、キャラクター・ブランド分科会で実践している事例を上げて詳しく話していただきました。

 

「みんなで価値を共有するということ=試食」

新商品

みんなで価値を共有するということの一つでもある試食を今回も行いました。まずは、キャラクター・ブランド分科会で今実際に行なっているニュー木村屋の開発商品です。もともとあった和菓子に、ある異文化の要素を取り入れたものです。

開発中の商品ですのでまだお見せすることはできませんが、試食した企業から「食べやすいし、お茶でもコーヒーでも紅茶でも合うと 思う」といった感想があり、拍手を持って、福の鳥の認定で商品化が決定しました。ご期待ください。

 
cafe mimocafe mimo 「牛乳味噌ブール・ド・ネージュ」

そして、café mimoからは「牛乳味噌ブール・ド・ネージュ」が試食として出されました。ブール・ド・ネージュとは、フランス語で「白い雪の玉」という意味です。
隠し味に味噌を使った、甘さ控えめで一口サイズの食べやすいお菓子です。「何個でも食べられそう!」「すごく美味しい、すぐにでも買いたい!」という感想があり、こちらも拍手をもって福の鳥の認定を受け、また一つ牛乳味噌家族が増えました。

 

新しい基準に対応して食の安心安全を守るため

福の鳥プロジェクトでは子どもたちの笑顔のため、継続的に食品の放射能の問題に取り組んでいます。
今回の研究会では4月からの新しい基準値の実施を間近に控え、より厳格化される基準値に対応するために必要な測定方法を、測定マニュアルを確認しながら実際の機械の操作に基づいて学びました。

 

<スーパーいちいの取り組み>

いちい

株式会社いちいは昨年7月にいち早く食品放射能測定器を購入し、検査部門を新たに立ち上げて、放射能の問題に取り組んできました。開始以来野菜を中心に2,500件以上もの測定実績を重ねてきました。
測定開始当初、機械の操作マニュアルはあっても、試料の準備を含めた測定手順のマニュアルはなかったために、実践しながらいちい独自の測定マニュアルを作り上げました。毎日の測定結果と共にそのマニュアルも自社のホームページに公開しています。
福島の食品の現状を消費者のみなさんに知っていただき、自分自身で確認した上で安全な商品を購入して欲しいという思いから、測定方法と測定結果を開示しています。
測定結果の現状についても福島の野菜からはほとんど検出されないこと、されても基準値以内のごく少量であることを説明しました。

 

<測定マニュアルと測定方法の実演>

TN300B
TN300B(テクノエーピー)
CAPTUS-3000A
CAPTUS-3000A(アクロバイオ)
 

 

福の鳥プロジェクトの呼びかけに応えて、今回は株式会社テクノエーピー(取扱い代理店:美和電気工業株式会社)とアクロバイオ株式会社(取扱い代理店:株式会社東栄科学産業)が測定器を持ち込んで展示し、メーカー・代理店からプロジェクトメンバーの商品・原料を実機で測定しながら説明してくれました。

説明の様子

参加メンバーはみな真剣に聞き入り、メーカーからは機械の操作方法だけではなく、測定原理や放射性物質の性質などについても分かりやすい解説を加えて説明してくれました。
放射能は私たちが常に向き合わなければならない問題ですが、放射能関係の用語は専門的で聞き慣れない単位も多く、理解しづらい部分が多くあります。メーカー担当者はそれらを私たちが日常の中でよく知る事象に置き換えて解説してくれました。

 

電子マニュアル

一連の手順は、安心安全分科会で進めている電子ブック版の放射能測定マニュアルに沿って説明しました。マニュアル化に際しては多数の測定実績を持つ株式会社いちいの測定室から多くのノウハウを学びながら取り入れています。

 
放射能測定結果測定に使用したドライフルーツ

小麦粉(café mimo)とドライフルーツ(株式会社岡昇)を試料として測定し、結果はND(不検出)でした。今回の測定器は1kgあたり10ベクレルが検出下限のため、暫定基準はもちろん新しい基準もクリアしていることを確認することができました。

4月からの新基準値の実施により、食の安全性について今まで以上に正確で分かりやすい情報発信が求められます。福の鳥プロジェクトでは、今後もメーカーや代理店を含め、検査の専門家、測定現場の担当者、行政等と協力しながら、お父さんお母さんが安心して子どもたちに安全な食を提供することができるようにすることを目標に活動していきます。

「子どもたちに笑顔を」を復興のテーマに掲げている福の鳥プロジェクトでは、安心安全の問題に取り組みながら、子どもたちに笑顔になってもらえるような活動をみんなで行うことで、様々な価値を共有し、新たな価値を創造していきたいと考えています。

 

次回の研究会は4月26日(木)です。
4月から始まる食品の放射能新基準後の安心安全や、「にこにこ祭り」の実行計画の確認などを踏まえ、各分科会からの報告や、今回認定となった商品の認定式を行います。
横山哲氏からは「「価値の伝達~メディアとしての商品~」と題して講演していただきます。
参加ご希望の方は福の鳥プロジェクト事務局(担当:谷口 024-536-3232)までお問い合わせください。

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